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2013年10月2日(水)23:23(+0900)

神無月、あるいは葉月

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一日遅れましたが、昨日から10月です。

10月の異称は「神無月」。この月名の由来については諸説あるようですが、俗説として最も有名なのは、日本中の神様が出雲に集っていなくなるから「神の無い月」で、出雲では10月を「神有月」と呼ぶ、というもの。この説が実際の神無月の由来である可能性は低いようですが、出雲に近い安芸の国に住む者としては、なかなか興味深い説だと思っています。

ところで、今日が10月、すなわち「神無月」であるのは新暦でであって、旧暦では今日は8月、すなわち「葉月」です。今日は旧暦では8月28日で、今週の土曜日からは9月になるので、ギリギリ8月といった感じですが、旧暦の8月はそもそもは「秋分を含む月」。秋分から約10日後の今日は、年によっては9月になることもありますが、平均的に見れば8月のことが多いでしょう。

旧暦の8月が「葉月」と呼ばれているのは、比較的有力な説としては「葉の落ちる月」だから、とされています。しかし、旧暦の8月は早い年は新暦の9月中に終わり、遅くても新暦の10月20日頃までで、落葉には若干早いような気もします。「葉月」が葉に由来する月名だとしたら、落葉よりも、葉が色づき始める月、といった感じかもしれません(それでも若干早いかもですが^^;)。

一方、英語をはじめとしたヨーロッパ語の多くでは、10月はラテン語の「October」(英語と同じ綴り)に由来する月名を用いており、この月名は「8月」を意味しています。今気付きましたが、旧暦とちょうど同じ月ですね。ラテン語で10月が「8月」であるのは、古代ローマにおいて現在の3月が新年だったからですが、3月が新年であるのは、おそらくは春分を含む月を春の初めの月にしたからでしょう。一方の日本の旧暦では春分は2月ですが、おそらくは春分が春の真っ盛り、つまり2月になるように新年を決めたのでしょう。ヨーロッパの暦で後に今の1月が新年になったのは、冬至の後の最初のついたち(月立)を新年にしたということだと思います。

ところで、ヨーロッパの多くの言語では10月はラテン語名に由来する「8月」の名で呼ぶのですが、いくつかの言語では現在でも10月を独自の名称で呼んでいます。例えばウクライナ語では10月を「Жовтень」(ジョーウテニ)と言いますが、これは黄色い月、「黄月」といった程度の意味になります。おそらく、木々の葉が黄色く色づき始める月、といったような意味ではないかと思われますが、日本の「葉月」という月名に通じるものがあるのかもしれません。

ついでにウクライナ語では11月は「Листопад」(ルィストパード)といい、「落葉」という意味になります。広島は今日も暑かったですが、来月はもう落葉の季節なのですね。